こんにちは、デジタルリスク研究所編集部です。今回はタイトルにもある通り、広告炎上について解説いたします。 「広告炎上って自社で予防できるの?」「広告炎上って何が要因なの?」そういった内容に悩まされている経営者やWEB担当者様も多いのではないでしょうか?

今回は、今後のブランディング活動に役だつ、についてまとめました。今後の風評被害対策の参考にしていただければと思います!

炎上する広告のタイプ

広告の炎上は目にした人が不快と感じた時に発生するのですが、これらは大きく分けると4つのタイプに分類することができるのです。今回はそれぞれのタイプの特徴について解説していきます。

  • ジェンダー差別にあたるもの

ジェンダー差別には女性を中心に考えられられるですが、男性蔑視にあたるとして炎上することも多くあります。女性の場合はステレオタイプが当事者を不快にさせることによって炎上する場合が多いです。世間の注目度も高いため、慎重な判断が求められてきます。それに対して、男性の場合は自嘲的な内容が問題となって炎上する場合が多いです。そもそも男性蔑視にあたる可能性を認識していないことが炎上の原因のひとつであります。

  • 人種差別にあたるもの

このケースの主な原因は日本の人種差別への意識にあります。日本は海外と比較して人種差別に対する意識が高いとは言えません。そのため、企業側が何が人種差別にあたるのかを理解せずに炎上してしまっている場合が多数なのです。ネット広告は世界中の人が閲覧します。そういうわけで、日本向けの広告であっても海外のユーザーが見て不快に思い、炎上し、国際問題に発展してしまう場合もあるのです。この点は非常に意識しなければなりません。

  • 犯罪を手助け、受け入れるもの

このケースは企業が意図していない意味で伝わってしまった結果、炎上につながってしまうことが多いです。しかし、企業が意図したかどうかは関係ありません。様々な視点から見た場合のリスクを想定して、広告を作らなければなりません。特に注意すべきなのは、大きな事件や事故が起きた直後です。世の中が敏感になっているので、少しでも関連する内容であれば避けるべきです。

  • 非道徳的なもの・デリカシーの無いもの

倫理・道徳的に不適切とされるものや、過度な性的イメージのものがこのケースにあたります。このケースの場合は年齢層によって不適切と感じるものが異なるために、ターゲットに応じた配慮が求められます。

炎上する広告は4つのタイプに分けられるのです。広告作成の際にはこの4つのタイプを意識して、リスクヘッジしていくことが重要になってきます。

広告からの炎上事例

次に実際どのような広告が炎上しているのかを、タイプ別に紹介していきたいと思います。

  • ジェンダー差別にあたるもの
風評被害

生活雑貨ストアがバレンタイン広告で炎上

こちらの広告には冒頭、金髪でお化粧をし、頭にリボンをのせた女の子のイラストが5人登場します。みんな楽しそうな表情を浮かべています。しかし、最後には後ろ姿が映し出され、つねったり、髪を引っ張りあったりする様子がクローズアップされています。これが「女は陰湿」と意図しているとし、批判を浴びて炎上しました。

https://www.huffingtonpost.jp/2019/02/02/loft-ad-zuttomo_a_23659189/
  • 人種差別にあたるもの

ドイツ大手自動車メーカーが新型モデルのCMで炎上

こちらのCMでは建物の前に駐車した新型モデルの車のそばにいた、黒人男性を巨大な白人の指先が押したり摘まみ上げたりし、移動させて最後には車から遠ざるように、建物の中に弾き飛ばす様子が描かれた。これが「人種差別的だ」と批判を浴び、炎上しました。

https://www.cnn.co.jp/business/35154206.html
  • 犯罪を手助け、受け入れるもの

アパレル会社の防犯啓蒙ポスターが炎上

そのポスターには自分が『カワイイ』と思った短いスカートによって性犯罪を誘発してしまいます」というメッセージが添えられていたのだが、「性犯罪は被害者にも非があると言っているようなものだ」といった批判を浴び、炎上しました。

https://www.excite.co.jp/news/article/Cyzowoman_201902_post_218933/
  • 非道徳的なもの・デリカシーの無いもの

大手リゾート会社がパーク内での動画アプリの推奨で炎上

動画アプリは音楽に合わせて踊ったりはしゃいだりするものであり、「公式が推奨すべきではない」や「パーク内で迷惑になる」といった批判を浴び、炎上しました。

https://tdrhack.com/column/tiktok_disney_pr/

4つのポイント別の事例を見ていきました。広告炎上しないためには、こういった事例から学ぶのが大切になってきます。

広告炎上が後を絶たない理由

炎上が発生する理由は以下の通りです。

  • 目を引くものを求めすぎている

広告炎上の要因として最も多いのがインパクトを求めすぎているということです。世の中にたくさんの広告が溢れる中で、周りと差別化を測ろうと過激な内容になってしまうことが多々あります。そもそも人の心に訴えかけるようなメッセージは炎上するメッセージと紙一重であることが多いのです。

  • 制作側のメンバーに偏りがある

これはどの炎上広告にも当てはまりやすい要因です。制作側の性別、年代、が偏ることによって様々な年齢層、性別の人々が広告を見てどう感じるのかを汲み取ることができないことから炎上広告が生じるのです。制作側としては要注意な点です。

  • 炎上マーケティング

これまで取り上げてきた要因とは異なる、制作側が意図した場合の炎上を指します。炎上の規模によってはマスメディアに取り上げられて、大きく注目される場合があります。これを利用して、多大な宣伝費をかけること無く知名度を上げることを目指すものがこれに当てはまります。

広告炎上が起きる理由には制作側が意図しないものだけでなく、意図したものもあるのです。炎上が発生する理由を把握することでこの先の炎上予防にもなってきます。

広告炎上の予防方法

広告炎上の予防方法は以下の通りです。

  • 過去の炎上事例や炎上する理由を把握する

やはり過去の事例から学ぶのが一番です。直近炎上したものは特に分析すべきです。なぜなら、直近炎上したものと類似したものは炎上する可能性が非常に高いからです。ネットの炎上トレンドや風潮の知識を社内で蓄えることによって、予期せぬ炎上を防ぐことができます。

  • 社内の体制を見直す

広告炎上が起きてしまう理由として、広告制作側のメンバーの偏りが挙げられます。年齢、性別、国籍などにおいてもばらつきを持たせるのが理想になります。メンバーが偏ってしまうと、何度チェックを重ねても気づくことができないのです。

  • 専門家に相談する

自社で予防するのにも限界があります。その場合は専門家に相談するのが一番でしょう。専門家に依頼することで効率的に情報収集することができます専門家は過去の炎上事例や対策のノウハウを蓄積しています。それを利用することで自社で情報収集する手間を省くすることができるのです。

まずは自社で取り組んでみて、それでも解決できない場合は早急に専門家に相談しましょう。

まとめ

広告炎上のタイプと要因、予防方法について理解していただけましたか?

炎上してからでは遅いので、炎上する前の予防が大切になってきます。

炎上広告の情報やインターネットのトレンドに敏感になっておきましょう。

もし広告炎上に関してお困りであれば、お気軽にご相談ください。